アパート外壁塗装にかかる費用は?コスト削減方法や注意点も紹介
2022.01.28 (Fri) 更新
アパート経営しているオーナー様、10年前後を目安に外壁塗装の計画を立てていますか?
外壁面積が大きいアパートは、一般住宅よりも塗装費用が高額になります。そのため、以下のような不安や疑問を抱えているオーナー様も多いのではないでしょうか。
- 外壁塗装の費用はどのくらい必要なの?
- 少しでもコストを削減できる方法はあるの?
- アパートの外壁塗装をする際の注意点は?
そこで本記事では、アパート外壁塗装にかかる費用について詳しくまとめました。費用相場やコスト削減方法だけでなく、会計処理についても解説します。
もくじ
アパート外壁塗装にかかる費用の目安は?
アパート外壁塗装にかかる費用は、2階建てアパート(外壁面積500平方メートル)の場合は200万〜300万円、3〜4階建てアパート(RC造)の場合は500万〜1,000万円ほどです。
外壁の劣化が激しい場合や、防水工事が必要な場合は、上記の金額とは別に費用が発生します。
アパート外壁塗装にかかる費用は「材料費」「足場費用」「人件費」「その他・諸経費」の4項目から算出。それぞれが占める割合や内訳は、以下のとおりです。
費用の項目 |
費用の内訳 |
材料費(20%) |
塗料や養生シート、シーリングなど塗装する際に必要な材料にかかる費用 |
足場費用(20%) |
高所作業を安全に行うため、塗装の品質を確保するために必要な足場仮設にかかる費用 |
人件費(30%) |
職人や現場監督など工事に関わるすべての人にかかる費用 |
その他・諸経費(30%) |
移動のための交通費や燃料費、各種手続きにかかる費用、業者の利益など |
作業工程と単価相場
続いて、アパート外壁塗装の作業工程と単価相場を見ていきましょう。
まず、工事開始の1ヵ月前までに、入居者と近隣住民への告知を済ませておきます。工事期間は一般的に2〜3週間ほど、着工〜完工までの流れは以下のとおりです。
工事項目/作業日数 |
作業人数 |
単価相場 |
足場仮設/1日 |
2~3人 |
足場仮設:600~800円/平方メートル |
飛散防止ネット:100~200円/平方メートル |
||
高圧洗浄/1日 |
1人 |
100~300円/平方メートル |
下地処理/1~2日 |
2~3人 |
シーリング打ち増し:700~900円/メートル |
シーリング打ち替え:900~1,200円/メートル |
||
養生/1日 |
1人 |
250~400円/平方メートル |
外壁・付帯部塗装/3~4日 |
2人 |
外壁塗装:1,700~5,500円/平方メートル ※塗料グレードによって費用に差があり |
破風:800~1,300円/メートル |
||
軒天:800~1,300円/メートル |
||
雨どい:600~1,300円/メートル |
||
水切り板金:400~800円/メートル |
||
シャッターBOX:2,000~3,000円/個 |
||
換気フード:2,000~3,000円/個 |
塗装が完了したら点検をして、不具合や塗り残しなどがあれば手直しをします。手直し後に再度確認をして、問題なければ足場解体・片付けをして完工です。
また、アパート外壁塗装は入居者に対する調整業務などが多いため、一般住宅の外壁塗装より諸経費が高くなる傾向があります。総額の8%ほどが諸経費として必要になると覚えておきましょう。
塗料グレードと単価相場
続いて、塗料のグレード別に単価相場を紹介します。それぞれの特徴もまとめたので、塗料を選ぶ際の参考にしてください。
塗料グレード 耐用年数 |
単価 (平方メートル) |
特徴 |
ウレタン 8~10年 |
1,700~2,200円 |
・防水性に優れており価格が安い ・短期間で塗り替えをしたい場合におすすめ |
シリコン 10~15年 |
2,300~3,000円 |
・耐久性と価格のバランスが良い ・アパート、戸建てともに多く使用されている |
ラジカル 12~15年 |
2,500~3,000円 |
・劣化を抑える機能を持つ ・近年人気を集めている塗料 |
フッ素 15~20年 |
3,800~4,800円 |
・耐候性、防汚性に優れている ・きれいな状態を長期間保ちたい人におすすめ |
遮熱・断熱 10~15年 |
3,000~4,500円 |
・夏の熱さ対策、冬の寒さ対策に適している ・耐久性に優れている |
光触媒 10〜20年 |
4,200~5,000円 |
・太陽光と雨の力で外壁の汚れを落としてくれる ・防汚性を重視する人におすすめ |
無機 20~25年 |
4,500~5,500円 |
・雨風や紫外線に強く、劣化しにくい塗料 ・耐久性、不燃性に優れている |
アパート外壁塗装にかかる費用を抑える方法は?
補助金・助成金制度の活用
国や自治体が実施している補助金や助成金制度を活用すれば、アパート外壁塗装にかかる費用を抑えられる可能性があります。
ただし、対象となるのは省エネ対策を目的とした外壁・屋根塗装です。断熱塗料や遮熱塗料を使用してアパートを塗装したい場合は、補助金や助成金制度の活用を検討してみるとよいでしょう。
また、すべての自治体が常に補助金・助成金制度を実施しているとは限りません。
補助金や助成金制度を活用できるか知りたい人は、市区町村のホームページまたは「地方公共団体における住宅リフォーム支援制度検索サイト」にて確認してください。
塗料選びを工夫する
塗料はグレードによって費用が異なります。アパート外壁塗装にかかる費用を抑えたいのであれば、塗料の選び方を工夫してみるのも一つの方法です。
以下は、塗料を選ぶ際の目安になります。ぜひ参考にしてください。
- とにかく費用を抑えたい:ウレタン
- 費用も機能性も重視したい:シリコン、ラジカル
- 費用よりも機能性を重視したい:フッ素、遮熱・断熱、光触媒
- 将来のメンテナンス回数を減らしたい:無機
また、どのメーカーの商品を使用するかは、業者とよく相談して決めることをおすすめします。
屋根も同時に塗装する
アパート外壁塗装の費用を抑えたいのであれば、屋根も同時に塗装しましょう。足場費用が1回分で済むのでお得です。
もしも外壁と屋根を別々に塗装した場合、2回分の足場費用が必要になります。
2階建てアパート(外壁面積500平方メートル)の足場工事にかかる費用は、40万〜60万円ほど。2回分だと80万〜120万円ほどの費用が必要です。
足場工事は費用が高くなる要因の一つ。余分な費用を抑えるために、アパートの外壁と屋根は同時に塗装しましょう。
アパート外壁の塗装費用における会計処理について
原状回復を目的とした塗装は「一括計上」
経年劣化(ひび割れや剥がれ、色あせなど)の補修、つまりアパート外壁の現状回復を目的とした塗装は「修繕費」に分類され、一括計上で処理します。
修繕費として一括計上する場合のメリット・デメリットは、以下のとおりです。
メリット |
塗装工事をした年度の経費として全額計上できるため、該当年度の節税効果が期待できる |
デメリット |
売上が少ない場合は利益があまり残らないため、営業不振とみなされ金融機関からの追加融資を断られる可能性がある |
資産価値の向上を目的とした塗装は「減価償却」
今よりもグレードの高い塗料を使ってアパートの資産価値を上げる、おしゃれな外観にするためデザインを変更する目的で塗装した場合は「資本的支出」とみなされ、減価償却で処理します。
資本的支出として減価償却する場合のメリット・デメリットは、以下のとおりです。
メリット |
法人税上は毎年経費を計上する必要がないため、売上が少ない年度は減価償却しなくても問題ない |
デメリット |
計上できる金額は年度ごとに上限が定められている 売上が少ない年度に減価償却を持ち越すと融資審査に影響が出る |
アパート外壁を塗装する際の注意点
工事の1ヵ月前には入居者・近隣住民へ告知する
工事の1ヵ月前には、入居者と近隣住民へ告知してください。以下のような方法で告知するとよいでしょう。
- アパートの掲示板に張り紙をする
- 各部屋のポストに案内書を投函する
- 塗装業者と一緒に直接告知・挨拶に行く
事前の告知や挨拶は、トラブルを防ぐための大切なポイントです。工事期間や工事内容はもちろん、工事期間中の注意点などもしっかり説明しましょう。
工事中は定期的に現場を見に行く
実際に作業するのは業者であっても、業者に任せっきりにするのは良くありません。工事中は定期的に現場を見に行き、工事の進み具合や問題が発生していないかを確認しましょう。
職人や監督とコミュニケーションを取ることで、施工ミスや伝達ミスを防ぐことにつながります。
入居率アップにつながる色やデザインにする
アパートの外壁塗装をするのであれば、ただ劣化を修繕するのではなく、入居率アップにつながる色やデザインにしましょう。
入居率アップにつながる外壁塗装のポイントは、以下のとおりです。
- 入居者の年齢層や地域の特性を考慮して色やデザインを決める
- アパート向きの色や配色を選ぶ
- 抜すぎない程度にオリジナリティを出すと魅力的に仕上がる
築10年、20年のアパートでも、今風のデザインやおしゃれな配色に塗装することで入居率アップが期待できます。
アパートの外壁塗装は川越市のルーフカベドクターにお任せ!
弊社ルーフカベドクターは、川越市にある地域密着型の外壁・屋根塗装専門店です。アパートの外壁塗装を含め、施工実績は7,000件以上。長年にわたり、川越市エリアを中心に多くの工事を手掛けてきました。
補助金や助成金制度の相談・申請代行も受けておりますので、アパート外壁塗装を検討しているオーナー様はぜひ一度ご相談ください。