フッ素塗料のメリット・デメリットとは?価格や耐用年数も詳しく解説
2023.02.19 (Sun) 更新
フッ素塗料は、紫外線に強く耐久性に優れたハイグレードな塗料です。しかし「具体的にほかの塗料とは何が違うの?」「なぜ高額なの?」と疑問に思う方もいるでしょう。
塗料選びで後悔しないためには、メリット・デメリットやほかの塗料との違いをしっかり把握しておくことが大切です。
そこで本記事では、フッ素塗料について下記のポイントを中心に解説しています。
- フッ素塗料の特徴
- フッ素塗料のメリット・デメリット
- 他の塗料との比較【価格・耐用年数】
- フッ素塗料がおすすめの箇所
塗装の際の注意点も紹介しているので、屋根・外壁塗装を検討中の方はぜひ参考にしてくださいね。
もくじ
フッ素塗料の特徴
フッ素塗料とはフッ素樹脂を主成分とした塗料のことを指し、以下のような優れた特徴があります。
- 耐久性・耐候性=雨風、紫外線の影響を受けにくい
- 耐熱性=太陽光による熱に強い
- 親水性=汚れがつきにくい
- 防カビ・防藻性=カビや藻が発生しにくい
- 耐摩耗性=摩擦に強く、傷がつきにくい
- 耐薬品性=酸性雨に強い
フッ素塗料は耐久性に優れているため、一般住宅では屋根や雨樋など劣化しやすい箇所によく使われています。
フッ素塗料のメリット
フッ素塗料には、下記のようなメリットがあります。
- 耐久性に優れている
- 塗装回数を少なくできる
- ツヤ・光沢が長く続く
それぞれを詳しくみていきましょう。
耐久性に優れている
フッ素塗料は紫外線の影響を受けにくいため、ウレタン塗料やシリコン塗料に比べて非常に耐久性に優れています。
耐用年数は15~20年と、主流であるシリコン塗料と比べると1.5倍近く長く、一度の塗装で住まいを長期間守り続けてくれます。
塗料の種類 |
耐用年数 |
アクリル塗料 |
6~8年 |
ウレタン塗料 |
7~10年 |
シリコン塗料 |
10~135年 |
フッ素塗料 |
15~20年 |
塗装回数を少なくできる
ほかの塗料と比べて耐用年数が長いため、塗装回数を少なくできるのも利点です。
フッ素塗料は高額なため初期費用はかかるものの、長い目でみると何度も塗り替えるよりもトータルコストを削減できます。
ツヤ・光沢が長く続く
フッ素塗料は耐摩耗性にも優れているので、表面が劣化しにくく、高級感のある光沢が長持ちします。なんと20年間で10%程度しか光沢が失われないとされています。
美しい光沢が長く続くため「機能性だけでなく見た目も重視したい」「新築のツヤ感を長く楽しみたい」という方にもおすすめです。
フッ素塗料のデメリット
フッ素塗料を選ぶ際は、下記のようなデメリットも考慮しておきましょう。
- 他塗料と比べてコストがかかる
- ひび割れが生じやすい
- 再塗装がしにくい
他塗料と比べてコストがかかる
フッ素塗料のデメリットは、ほかの塗料と比べると高額な点です。
主な塗料4種類のうちフッ素塗料の施工費用はもっとも高いため、初期費用の負担は大きくなります。そのため、1回にかかる工事費を安く抑えたい方には向いていません。
塗料の種類 |
施工費用/㎡ |
---|---|
アクリル |
1,500~1,800円 |
ウレタン |
1,700~2,200円 |
シリコン |
2,300~3,000円 |
フッ素 |
3,800~4,800円 |
ひび割れが生じやすい
フッ素塗料は、塗膜が硬く弾力性が低いため、ひび割れが生じやすいというデメリットもあります。
コンクリートやモルタルなど、ひび割れが起こりやすい外壁材とは相性がよくないので、注意しましょう。
再塗装がしにくい
汚れがつきにくい=塗料も密着しにくくなります。そのため、フッ素塗料以外では再塗装がしにくいというデメリットがあります。
再塗装の際は特殊な下地処理が必要になり、使える塗料が限られることもあるため、よく考慮した上で判断することが大切です。
フッ素塗料と他の人気塗料との比較【価格・耐用年数】
フッ素塗料とその他の塗料(アクリル・ウレタン・シリコン)の施工費用と耐用年数、特徴をそれぞれまとめました。
塗料を選ぶ際の参考にしてくださいね。
塗料の種類 |
施工費用/㎡ |
耐用年数 |
特徴 |
アクリル |
1,500~1,800円 |
6~8年 |
住宅にはほとんど使われない |
ウレタン |
1,700~2,200円 |
7~10年 |
コストを抑えられるが耐用年数は短め |
シリコン |
2,300~3,000円 |
10~13年 |
コストと機能性のバランスがよく もっとも選ばれている |
フッ素 |
3,800~4,800円 |
15~20年 |
初期費用はかかるものの 耐用年数が長い |
フッ素塗料は「初期費用がかかっても、維持費のトータルコストを抑えたい方」におすすめといえます。
フッ素塗料がおすすめの箇所
すべてをフッ素塗料で塗り替えると高額になるため、部分的に採用するのもおすすめです。具体的には、劣化しやすい屋根や付帯部などが適しています。
屋根
屋根は外壁よりも紫外線や雨風の影響を受けやすく、家の中でもっとも劣化しやすい箇所です。そのため、耐久性の高いフッ素塗料がおすすめです。
屋根にはフッ素塗料、外壁にはシリコン塗料と塗り分けることで、塗装費用の節約になります。
付帯部分
雨樋や破風板(はふいた)・幕板・軒天などの付帯部も劣化しやすい箇所なため、フッ素塗料が適しています。
付帯部はコストを抑えるために安めの塗料が使われることも多いですが、頻繁に塗り替えが必要となるため、かえって費用がかかってしまうことがあります。
塗装工事のコスパを最大限高めるためには、劣化しやすい箇所にピンポイントでフッ素塗料を使うのがおすすめです。
大手メーカーの代表的なフッ素塗料
大手塗料メーカー3社の代表的なフッ素塗料は以下の通りです。
メーカー名 |
塗料製品名 |
施工単価目安 |
耐用年数 |
日本ペイント |
ファイン4Fセラミック |
3,600~5,230円/㎡ |
15~20年 |
エスケー化研 |
クールマイルドフッソ |
3,060円/㎡ |
15~20年 |
関西ペイント |
セラMフッソ |
3,850円/㎡ |
12~15年 |
いずれも、下地を選ばずに塗装できる(モルタル、コンクリートにも可)、防藻性や防カビ性に優れるといった特徴があります。
フッ素塗料で失敗しないための注意点
高価なフッ素塗料だからこそ、後悔はしたくないもの。ここからは、フッ素塗料で失敗しないための注意点を3つご紹介します。
予算に合わせて部分使いする
フッ素塗料は高額なため、予算に合わせて部分使いするのがおすすめです。
屋根は外壁よりも紫外線や雨風の影響を受けるため劣化が早い傾向があります。そのため、外壁はシリコン塗料を使い、屋根はフッ素塗料でというように、劣化のしやすさに応じて塗り分けるとよいでしょう。
屋根は外壁よりも塗装面積が少ないので、屋根・外壁全面にフッ素塗料を使うよりも、コストを削減できます。
施工実績の豊富な業者に依頼する
知識や技術力に乏しい業者に依頼してしまうと、フッ素塗料の性能を最大限に発揮させられません。そのため、フッ素塗料の特徴をよく理解している実績豊富な業者を選ぶことが大切です。
多くの業者はホームページで実績を公開しているので、フッ素塗料の実績について掲載がないかを確認してみましょう。
屋根と外壁の塗り替え周期を意識する
屋根と外壁を別々に塗り替えるよりも、一度で済ませる方がお得になるため、塗り替え周期を意識した塗料選びも大切です。
屋根は外壁よりも劣化しやすいため、同じフッ素塗料を使った場合でも、屋根の方が先に耐久性が切れてしまう可能性があります。
屋根・外壁でフッ素塗料を使いたい場合は、より耐用年数の長い製品を屋根に使用して寿命を同じくらいに調整するとよいでしょう。
外壁・屋根塗装ならルーフカベドクターにお任せ!
フッ素塗料は、汚れに強く耐久性に優れたハイグレードな塗料です。初期費用はかかるものの、メンテナンス回数を減らし、トータルコストを削減したい方におすすめできます。
同じ塗料を使っても屋根と外壁では劣化速度が変わってくるため、塗り替え周期を考慮した上で選ぶことが大切です。
ルーフカベドクターは、川越市エリアを中心とした屋根・外壁塗装の専門業者です。これまでの施工実績は7,000件以上にものぼり、ご希望に応じてさまざまな塗料を提案いたします。
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