屋根・外壁修繕に火災保険を使うデメリットは?5つの注意点と申請手順
2022.02.26 (Sat) 更新
「屋根や外壁の修繕には火災保険が使える」と聞いたことがあるものの、火災以外で使ったら何かデメリットがあるのでは?
実は多くの人がこのような疑問や不安を抱いており、火災保険の適用要件を満たしているのに申請していないという残念なケースを多くみかけます。
そこで本記事では、屋根・外壁修繕に火災保険を使うとデメリットはあるのか?という点に着目し、詳しくまとめました。
火災保険が適用される条件や使用時の注意点、申請手順などをわかりやすく解説します。ぜひ参考にしてください。
もくじ
- 屋根・外壁修繕に火災保険を使うデメリットってあるの?
- 注意点1.適用されるのは自然災害による損害のみ
- 注意点2.修繕費用が免責金額以上でないと適用されない
- 注意点3.申請期間は被災から3年以内
- 注意点4.申請額どおりに支払われるとは限らない
- 注意点5.申請から保険金の支払いまでに時間がかかる
- 屋根・外壁修繕に使える火災保険の種類と申請手順
- 火災保険の種類
- 2つめの「住宅総合保険」は、オールマイティなタイプの保険です。住宅火災保険の補償に加え、水害や水漏れ事故、車の衝突による損害など、自然災害だけでなく人の過失による損害も総合的に補償してくれます。
- 火災保険の申請手順
- 火災保険を利用した詐欺が多発!悪徳業者の被害から身を守るには?
- 火災保険を使うデメリットはなし!信頼できる業者に修繕依頼しよう
屋根・外壁修繕に火災保険を使うデメリットってあるの?
結論から言うと、屋根・外壁修繕に火災保険を使うデメリットはありません。
適用条件を満たしていれば補償されるため、自己負担ゼロまたは一部負担で屋根・外壁を修繕できます。
また、火災保険は自動車保険のように等級がないため、何度使っても保険料が上がることもありません。
むしろ、万が一の時のために入っている火災保険だからこそ、被害にあった際はきちんと申請するべきです。
ただし、火災保険を使用するにあたり、注意すべき点が5つあります。
- 適用されるのは自然災害による損害のみ
- 修繕費用が免責金額以上でないと適用されない
- 申請期間は被災から3年以内
- 申請額どおりに支払われるとは限らない
- 申請から保険金の支払いまでに時間がかかる
注意点1.適用されるのは自然災害による損害のみ
屋根・外壁修繕に火災保険が適用されるのは、自然災害によって破損した場合のみに限ります。経年劣化や人的被害、故意による破損、地震による破損は適用されないため、注意してください。
火災保険が適用される自然災害の種類と損害の例は以下のとおりです。
自然災害の種類 |
火災、風災、雪災、落雷、破裂・爆発、水害など |
損害の例 |
・台風や竜巻で瓦が飛ばされた ・台風時の飛来物によって屋根や外壁が破損した ・積雪の影響で屋根や雨どいが破損した ・落雷によって屋根や外壁が破損した |
ただし、加入している火災保険のプランによって補償対象は異なるため、詳しくは保険証書にて確認してください。
注意点2.修繕費用が免責金額以上でないと適用されない
屋根や外壁の修繕費用が免責金額以上でなければ、火災保険は適用されません。
免責金額とは、損害が起きた場合に自己負担しなければいけない金額のこと。火災保険を契約する際に設定し、金額は20万円ほどが一般的とされています。
つまり、免責金額20万円の火災保険に加入している場合、修繕費用が20万円を超えなければ保険金が支払われないというわけです。
免責金額は保険証書に記載されているので、この機会に確認してみましょう。
注意点3.申請期間は被災から3年以内
屋根や外壁の修繕に火災保険を使いたいのであれば、被災から3年以内に申請しなければいけません。
被災から3年以上経過している場合は自然災害による損害であろうと適用されないため、申請期間には十分注意してください。
反対に被災から3年以内であれば、既に修繕していても申請可能です。ただし、修繕にかかった費用を証明するため請求書を提出する必要があります。
注意点4.申請額どおりに支払われるとは限らない
火災保険を申請したからといって、必ずしも申請額どおりに支払われるとは限りません。
そもそも火災保険を受け取るには、損害鑑定人による現地調査を受ける必要があります。適応対象の損害なのか、損害に対して申請額が適切であるかを調査・判断したのち、保険金額が決定します。
申請額が適切でないと判断された場合は減額されるケースもあるため、調査結果を確認した上でリフォーム契約を結んだほうが安心です。
注意点5.申請から保険金の支払いまでに時間がかかる
火災保険は手続きの都合上、申請から保険金の支払いまでに時間がかかります。
原則、申請から30日以内に支払わなければならないと法律で定められていますが、台風シーズンや降雨・降雪が激しい時期は被災も多くなるため、手続きや調査が間に合わず30日を超えてから支払われる例外もあります。
どちらにせよ、申請後すぐに保険金が支払われるわけではないため、修繕開始のタイミングや修繕費用の支払い期日などは業者とよく相談した上で決めましょう。
屋根・外壁修繕に使える火災保険の種類と申請手順
火災保険の種類
一般住宅に対応している火災保険の主な種類は以下の3つです。補償範囲も合わせて紹介します。
種類 |
補償範囲 |
住宅火災保険 |
火災、落雷、風災、雪災、雹(ひょう)、破裂・爆発 |
住宅総合保険 |
住宅火災保険の補償に加え、水害、水漏れ事故、飛来・落下・衝突、盗難被害、暴行・破壊など |
オールリスクタイプ |
住宅総合保険の補償に加え、水回りのトラブル、カギの紛失など ※補償内容は保険会社によって異なる |
1つめの「住宅火災保険」は、オーソドックスなタイプの保険です。台風や大雪など比較的起こりやすい自然災害によって損害した場合に補償されます。
2つめの「住宅総合保険」は、オールマイティなタイプの保険です。住宅火災保険の補償に加え、水害や水漏れ事故、車の衝突による損害など、自然災害だけでなく人の過失による損害も総合的に補償してくれます。
3つめの「オールリスクタイプ」は、住宅総合保険の補償に加え、水回りのトラブルやカギの紛失なども補償してくれる保険です。補償内容は保険会社によって異なりますが、災害時の時価ではなく、実際の損害額で補償してくれるケースが多いとされています。
火災保険の申請手順
火災保険の申請手順は以下のとおりです。
- 業者に調査依頼をする
- 破損個所の調査後、調査報告書(写真付き)と見積書を作成してもらう
- 見積書をもとに保険会社に申請する
- 必要書類(見積書、調査報告書、保険金請求書)を保険会社に送付
- 損害鑑定人による現地調査を受ける
- 調査結果のもと、受給可否と補償金額が決定
- 保険金の受給(原則30日以内)
保険金を無事受け取れたら、破損個所の工事を開始します。
火災保険の申請は「条件や手順を理解する」「必要書類を準備する」など、手間や時間がかかります。
自身で手続きすることに不安を感じる場合は、施工してくれる業者に相談しましょう。手続きを代行してくれる、またはサポートしてくれる業者もいるため、1人で悩まずに業者に頼ることをおすすめします。
火災保険を利用した詐欺が多発!悪徳業者の被害から身を守るには?
屋根・外壁修繕に火災保険を使ってもデメリットはないため、自然災害によって破損した箇所は火災保険の申請をおすすめします。
その際は、火災保険を利用した詐欺には注意してください。
- 経年劣化なのに自然災害による破損と偽って虚偽申請をする
- 仕事欲しさに「無料で修繕できる」と言い切り契約させる
上記のような手口で不当な利益を得ようとする悪徳業者も存在します。
中には、工事が終わってから「申請代行手数料がかかります」と余分な費用を請求されるケースも…。
火災保険を使用しての修繕は、あくまで「自然災害で破損した箇所を回復させる」ことが目的です。
正しく使わなければ大きなリスクを被ることになるため、「屋根や外壁の修繕がお得になる!」と安易に飛びつかずに信頼できる業者か確認した上で契約を結びましょう。
火災保険を使うデメリットはなし!信頼できる業者に修繕依頼しよう
屋根や外壁の修繕に火災保険を使うことにデメリットはなく、むしろ要件を満たしているのであれば使わなければ損です。
- 豪雨の後から雨漏りするようになった
- 台風が過ぎた後に瓦の剥がれに気づいた
- 大雪の後に屋根や雨どいが壊れていた
上記のような状況であれば火災保険を申請して、補償で破損個所を修繕しましょう。ただし、火災保険の申請経験や施工実績が豊富な業者に依頼するよう心がけてください。
弊社ルーフカベドクターは、川越市にある地域密着型の外壁・屋根塗装専門店です。これまでの施工実績は7,000件以上。長年にわたり、川越市エリアを中心に多くの工事を手掛けてきました。
火災保険の申請経験も多数ございますので、「火災保険を使って外壁塗装をしたい」「屋根や外壁の破損を直したい」と考えている人はお気軽にご相談ください。